一般社団法人滑川青年会議所
2026年度 理事長所信

第53代理事長 松村 稔貴
基本理念
利他の精神を養おう
基本方針
・会員同士の目配り・気配り・心配りをすることで思いやりの心の醸成
・まちの人に真摯で謙虚な姿勢で向きあうことで信頼される組織の形成
・責任をもった発言・行動をし、リーダーとしての心構えの醸成
・会員拡大を自分事として捉え、持続可能な組織を目指す
スローガン

~はじめに~
2023年1月、私は滑川青年会議所の門を叩き入会させていただきました。今から8年前、とある先輩が突然私の職場に訪ねて来られ、熱心に青年会議所のお話をされました。自分磨きができる、地域貢献ができる、そして交流も深まるといったようにこの組織に入れば、様々なメリットを享受できると熱いお言葉をいただき、その時に初めて私は青年会議所の存在を知りました。興味を持ち魅力的だなと思い、できるならすぐ入会させていただきたいと思いました。しかし、自身の仕事やプライベートとのワークライフバランスの秤にかけた結果、私はその把手に手をかけることはできませんでした。当時、入籍したばかりで家族を一丁目一番地に据え置いて生活しなければならないし、人手が足りない職場を空けることもままならない状況でした。その4年後、当時より少し落ち着き、青年会議所の存在を忘れに掛かっているところに、私は再度入会の勧誘を受けました。「よし、今なら」と思い、家族にその旨を打ち明け、職場の従業員の方からも背中を押され入会を決意いたしました。それ以降、「情熱」「仲間」「価値」と掲げたそれぞれの理事長のもとで学ばせていただき今の私があります。最後の学び舎とも言われるこの組織には、修練・奉仕・友情の3信条が掲げられ、自己の成長と発展、そして会員同士の交流の機会があらゆる場面に点在しております。私自身も可能なものにはとことん参加してやろうという気概をもって活動し、定例会、諸会議、出向先で個性溢れるメンバーとの研鑽しあう機会など、これまでたった3年間ではありますが、大変貴重で濃密な時間を過ごしてまいりました。手法を数えると枚挙に暇がありませんが、しっかりと向き合いその機会を掴みに行くか否かは己次第でございます。失敗を恐れることなく主体的に動き続けることにより、確かな成長と発展という形で返ってきます。そのような団体に所属できていることを私は誇りに思い、このご縁に心から感謝をしております。厳しい環境の中でもこの組織の歩みを前に進めたく、また現役会員の中で年長者となる身として少しでもメンバーに背中を見せたく、理事長職をお預かりすることを決意いたしました。メンバーが持っている素晴らしい叡智と勇気と情熱を掛け合わせられれば、今まで1しか無かったものが強大なエネルギーを生み出せるはずです。是非とも今年1年間それを持ってしてみんなで滑川が明るく思いやりに満ち溢れたまちになるよう努めていきましょう。
~利他の精神~
回顧してみますと、私は昔から正義感が強く、中学や高校の時にクラスでいじめがあると止めに入っていくようなことがありました。親からは、決して人を貶めてはいけないという教えもあり、子どものころから他人を思いやるという気持ちは人一倍強かった、そんな少年だったと思います。それから社会人になり接客業という職業柄、日頃からまちの人でもあるお客さんに気持ちよく利用していただきたいという思いで仕事をしています。しかし、この組織に入会する前に様々なことが起き、仕事のこと以外を考える余裕もなく、次第に殻に閉じこもるようになりました。
入会して間もない頃に富山ブロックの事業で、とある先輩の講演会に参加しました。そこでは、東日本大震災でのボランティアのエピソードと共に「人のために、人を思って行動することの大切さ」について講演がありました。その内容と、自分自身の中で人と接する心構えが一致し、誰かのために生きたいという強い使命感が芽生えました。それ以来「利他の精神」をより意識するようになり、これまでは億劫だった地域の町内活動や総会にも積極的に参加できるようになりました。自分が出向いて活動することでまちのため、人のためになっているという実感がわき、これまでは人目に付くことすら嫌だった自分の殻が破れ、滑川のまちを堂々と歩けるようになりました。また、入会2、3年目に経験が浅いながらも理事をさせていただきました。メンバーと共に議案の構築や事業の運営をまちのためを思って情熱をもって取り組んできたことによって、一人では困難なこともメンバー同士力を合わせれば、事業の精度の向上はもちろんのこと、切磋琢磨できる環境がつくられ、人が成長するチームができることを実感いたしました。自分自身のこの経験から、人に優しくできる人財が育まれ輩出される循環が生まれるとまちがより良くなると確信し、本年度は利他の精神を基本理念に掲げさせていただきました。
これらの経験を踏まえて、思いやりをもって青年会議所で運動・活動していくことにおいて最も重要視すべきは、人を思いやる心だと私は考えます。メンバー同士は無論のこと、家族や友人、同僚や従業員の方といったように、まちには多くの人が関わり合って生きています。思いやりをもって人と接すると、巡り巡って自分に返ってきます。つまり奉仕の心がまちへの発展に寄与するのです。だからこそ、私たちが先んじて利他の精神を洗練していくことにより、自ずと発する言葉に重み、深みが出て、地域からの信頼に繋がると考えます。「情けは人のためならず」それ即ちまちのため、人のため、ひいては自分のためになっています。
まちの課題を解決し明るい豊かな社会をつくっていくことはJayceeとしての使命です。そのためにこれまで滑川青年会議所は情熱をもって青少年育成事業やまちの活性化を意識した事業を展開してまいりました。私自身、事業を終えたあとに関係各所の方や参加された子どもの親御さんに、「JCはよくやってくれた、いい日になった」などと大変ありがたいお声をいただくことが幾度もありました。それによりもっと人のためになりたいという気概や青年会議所活動に対するモチベーションが高まりました。まちの皆さんのお声や思いを大切にしつつ、是非ともメンバーの皆さんには人を思いやる心をもち、それを研磨し続けてほしいです。メンバー同士、時には手厳しい言葉をかけてあげること、それもまた思いやりの一つであります。その心が自他共に成長・発展の機会になると考えます。今年度は「使命」を合言葉とし、その中で利他の精神を養いつつ、滑川のまちに想いを馳せ、滑川のリーダーであることの自信と誇りをもってこの1年間走ってまいりましょう。
~繋ぐ~
1972年に滑川青年会議所は新川青年会議所から拡大分離をして日本青年会議所から認証を受けました。以来、偉大な先人達がその歴史や伝統を受け継いで来られました。それぞれ、地域の課題に取り組み、まちの子どもたちの健やかな成長を促すための事業を繰り返し展開して来られました。そして唯一無二の存在として滑川青年会議所は今日に至ります。青年会議所は仲間同士が切磋琢磨し、地域に奉仕し、友情を育む、そういった大切な場であります。そして我々は社会の課題を解決し、持続可能な地域を創ることを目指す青年です。たとえばこれから先、予測できないような様々な地域課題が降りかかったとします。しかし解決の道を探れる人財が携わることによって、よりよいまちをつくることを導き、まちの皆さんに安心感を与え続けられるのではないでしょうか。そうです、滑川市には青年会議所は無くてはならない存在なのです。確かに年を経るごとに会員が減少している状況は決して否めません。他のLOMと比較すると本年度は少ない人数でのスタートとなりますが、決してこれを看過せず、メンバー一人ひとりが当事者意識を強くもつことが肝要です。
先輩方が紡いでこられた歴史と伝統を決して途絶えさせぬよう独立を維持し持続していくために、2026年度の滑川青年会議所はこれまで以上に重要な1年になると考えております。現状を鑑みますと、シニアとの接点がさほど無く入会歴が浅いメンバーが増えてきています。そこで密接な交流を深めていくことにより、その研ぎ澄まされた価値観や知見をご享受いただけると考えます。それは青年会議所における運動・活動だけではなく、仕事における人脈の形成や社業の発展にも活きてくることでしょう。また人数が少ないと言われて久しい今日この頃ではありますが、本当に素晴らしいメンバーが当LOMには揃っています。いずれも熱量が多く、責任感が強く、ポジティブ思考な人財であります。そんな一人ひとりのメンバーが力を持て余すことなく発揮し活動することによって組織は活性化します。広い視点をもち日本青年会議所や地区、ブロックで研鑽を積み、その経験をLOMに活かすことが組織の強靭化に繋がります。そしてまちの人財に積極的なお声がけや、私たちの事業にお招きし、同じく強い志を持った人財を呼び寄せ磨き続けましょう。地域に必要とされ続ける組織となるために、会員拡大は現役会員の各々が自分事に、そして義務とも捉えられます。各々が当事者意識と熱意を持って、現役1人が1人以上新入会員を獲得するくらいの勢いで取り組んでほしいです。また彼らにまちの発展に寄与できることや人との交流ができること、課題解決の考え方が学べるといった青年会議所の価値や理念をしっかりと伝え浸透させていきましょう。これから入会される人財もそうしたものに触れることによりこの組織に対し誇りをもって活動してもらえることに繋がります。それがひいては滑川青年会議所は持続可能な組織へと成長させます。例会、事業は無論のこと、例年のその質・量に劣ることなく走り続けましょう。青年会議所は青年経済人としての学びの場であります。我々のまちに青年会議所があることは大きなまちの価値なのです。それにより我らが滑川青年会議所の価値も磨かれ、存在意義も見出し続けることができ、後にも先にも繋がっていきます。
滑川青年会議所において、53代目の理事長の職をお預かりする身といたしまして、強い責任感や使命感、正義感を持って運動・活動に取り組みます。そしてメンバーの皆さんと共に滑川青年会議所の歴史を紡ぎ、繋ぎ、翌年へと継承します。「滑川青年会議所はここにあり」と言わんばかりにまちの皆さんにJCの価値をお示しするのです。2026年度のスタートを明るく晴れやかに切りましょう。
~未来の担い手へ~
将来のまちの担い手となる子どもたちの健全な成長無くして地域の発展はありえません。しかしながら、私自身がJCライフを送ってきた中で、子どもたちが一歩踏み出す勇気が持てない、勉強や部活動に対し意欲が出ない、といった声を耳にしてきました。また、子どもを取り巻く環境は大きく変化してきています。それにより将来を不安に感じている子どもも少なからずいるのではないでしょうか。この先どんな困難や課題に直面しても決して挫けず、それぞれに向き合い突破していける心の成長の促進が必要です。そこにJayceeの手が入り、子どもたちに向き合い嫌な事や苦手意識があることに対しても逃げずに向きあう気持ちを伝えてほしいと思っています。勇気を出して一歩を踏み出すことによって、たとえ失敗してもそれに向き合えばどんな結果が出ようとも得られるものが必ずあります。向き合わなかったら得られるものは何もありません。些少なりとも彼らの心に何らかの変化や気づきを及ばせることによって、子どもたちの健やかな成長に寄与できるはずです。人は人でしか磨かれないと言われます。子どもたちにとって、学校生活における学友や先生とのコミュニケーションも円滑に行うことができ、人間形成の強化、心身の健全な育成、善悪の判断など、多くのメリットを子どもたちが享受できるようになればこれ幸いです。
子どもたちが直向きに頑張る姿には、大人も心打たれるものがあり、「よし自分たちも頑張らなきゃ」という気にさせられます。また彼らの笑顔は見ていてとてもいいものです。それを惜しみなく引き出すことにより心身ともに健全な成長が促されることを望みます。私たちはしっかりと子どもたちに向き合い、その心の育成を手助けできるように努めて参りましょう。
~滑川の歴史と伝統への思い~
当たり前のように見受けられる景色や街並み。四季折々の祭事はいまや恒例と位置づけられ風物詩となっています。これらは過去の様々なまちの方が積み上げられてきたものであり、伝統や魅力が無くなると何が起こるのでしょうか。
まずまちへの愛着の低下により、人口減少に繋がると考えます。他にはない魅力というのは人を惹きつける要素の一つです。伝統や文化、それらを知ったり触れたりするイベントなどが無くなってしまうことによって、愛着をもつ機会が減り、逆に他のまちが魅力的に映ることで滑川から離れていくことに繋がってしまいます。
また、まちの経済の衰退が懸念されます。小売業をしていて感じることですが、滑川で催し物があると、その日は平時と比べ売上が上がります。すなわち多くの人が集い、滑川の良さを満喫してくれているということになります。多くの人が集い、お金を使ってくれればそれだけまちは潤います。人が集まればお店も増え、仕事も増え、まちはどんどん活性化していき、逆にそれが減ってしまうと負の循環になり、お店は衰退し、魅力はどんどんなくなっていってしまいます。
そうしたことから、それぞれに紡がれてきた歴史やルーツが存在し、まちの方の涙ぐましい努力の結晶や、物事が時代とともに移り変わってきた様を理解することが重要です。入会させていただいてから知ったのですが、滑川の伝統的なイベントには必ずと言っていいほど青年会議所の先輩方が関わっておられます。そうした方々が残してくださった一つひとつがまちを形成してきました。私自身、歴史ある伝統事業に携わることによって、まちをつくってこられたんだと感慨深くなります。子ども達が楽しそうに活動している様子や、自分たちが設えた事業に参加してくださっている人たちを見て、そのまちの為になっているんだという感覚になれます。イベントや事業などに参加するようになって、入会前よりも滑川に対する愛着が高まりました。これらの経験から、せっかくならば滑川にルーツを持つ人たちが運営や担いをこなすことによって、より熱意や心がこもり、まちの愛着をもつ熱い人財が育成されることで豊かになっていきます。だからこそ、青年会議所への入会を促進してみんなで滑川をよくしていきたいと思います。
私は「故きを温ねて新しきを知る」という言葉が好きです。先人達の成功談や失敗談から学ぶことはたくさんあると思っています。社業や経済活動に活きるものもあれば、普段の生活の中で取り入れられる知恵がたくさんあります。だからこそ、滑川市民の教養向上に私たちが一翼を担い、楽しく学び、得られた知識や考え方を市民が日々の生活や社会について深く考えを巡らすきっかけを提供し、明るい豊かな社会の実現に繋げられるよう取り組んでいきたいと考えます。後世のために我々が滑川の歴史に触れつつ伝統を繋いでゆくのです。
~結びに~
私は滑川青年会議所のメンバーが大好きです。入会させていただいてからこの3年間を振り返ってみますと、一人ひとりに対するさまざまな思い出や思い入れが蘇ります。それほど皆さんと密度の濃い有意義な時間を共に過ごしてきたのだと振り返り感じております。皆さんは私にとって何物にも代え難い大切な仲間です。このメンバーで共に活動できる期間は決して長くはありません。皆さんは私に多くの体験の機会を与え、学びをもたらしていただきました。少しずつではありますが、メンバー一人ひとりにその恩返しができるよう努めます。限られた貴重な時間の中でその一瞬一瞬を噛み締めながら過ごすことを私自身肝に銘じます。そして仲間との時間を濃密なものとし、縁を大切にしながら皆さんと向き合い、揺るぎない絆を育みます。さらに日本、地区、ブロックに目を凝らすとたくさんの仲間たちが互いに研鑽し合っています。そこに飛び込んでいくことにより、多くの気づきや学びを得ることができ、交流も広まります。そして人は人で磨きつくられると言われるように、豊かな個性あふれる仲間たちと向き合い、多くの体験の機会が与えられ、気づきや学びを実感できます。歩みを止めず学びに貪欲になりましょう。
青年会議所は自己を修練し、社会への奉仕を行い、その過程の中で友情が育まれる場であります。経験が浅いメンバーも多い中この1年間不慣れなことも多々出てくるかと思います。もし辛く感じる時は周囲を見渡し、同じ志をもった仲間と互いに支え、鼓舞し合いましょう。みんなが思いやることによりメンバー間の仲間意識も高まり、そして健やかに元気に溌溂と、私と共に強い使命をもって運動・活動に邁進してまいりましょう。1年間どうぞよろしくお願い致します。
